おいしいもの

りんご農園を訪ねてきました

実は、群馬県はりんごの産地なのです。私が地域おこし協力隊として活動する片品村でもりんごを作っており、先日、片品村の菅沼にあるりんご園さんを訪問させていただきました。

広い敷地内にはたくさんのりんごの木が(りんご園だから当たり前なんでしょうが・・・)!りんごを栽培されている方のお話を聞くのは初めてなので、知らない事ばかりで驚きの連続でした。

こちらでは、りんごの木の切り株に孫生え(ひこばえ:切り株や根本から生えてくる若芽)がでてきて、太くなったらつぎ木をしてりんごの木を育てたり、苗から育たりして、40種類くらいのりんごを栽培しているそうです。

ひこばえ

現在、わい化栽培をメインとしているそうです。わい栽培は、マルバ(かいどう)にわい台をつぎ木をし、それにりんごの種類を接ぎ木して、わい化(コンパクト化)させて、木をあまり大きくさせないことにより、普通栽培よりも多くの木を植え、作業が楽になる栽培方法なんだそうです。普通栽培より早く5年~6年で一人前の木になるとおっしゃっていました。

りんごの木 りんご園

他にも、イタリア発祥の新しい栽培方法、高密植栽培も始められたそうです。高密植栽培は、わいかの台木に直接りんごの木を次いで、50センチ間隔で一直線に並んで栽培できるのでわい化栽培より更に作業効率が良く、高さは3メートルくらいのため枝が多くなるそうです。植える木の本数もよりに多く植えることが可能(300坪に400本植えることができるとおっしゃっていました)で、収穫も3年目からできるそうです。

普通栽培しか知らなかったので、こんな栽培方法もあるなんて!新たな発見です。

りんご園の奥には、普通栽培の樹齢50年近くの木もありました。こちらは樹齢50年超えの木です。貫禄があります。

樹齢50年越え

りんごの花は一か所に5つから6つくらい花が咲いて、実をつけるそうですが、全部残してしまうとそれぞれのりんごへの栄養が足りなくなるので、真ん中の大きな実(中心果)だけを残して他は摘む必要があるそうです(摘果作業)。なので、りんごの実になるのは花の25分の1くらいなんだそうです(少なくてびっくり!)。

りんごの実

霜対策として、園内にはいくつかファンが設置してあり、気温が低くなるとファンを回して寒い風がりんごの木にあたらないように気をつけているそうですが、今年は4月末の遅霜でファンを回しても冷たい空気が長時間が当たってしまったようで、りんごがだいぶやられてしまって例年よりも実が少ないとおっしゃっていました(T T)

ファン

収穫は早生だと8月から、遅い品種だと11月の収穫と収穫時期には幅があるそうです。霜に耐え、残った実がおいしいりんごに育ちますように!!

最後に、この枝で2個か3個のりんごを生らせることができ、50枚の葉っぱで1個のりんごを育てると言われているそうです。

林檎の花

普段何気なく食べていたりんごが、こんなにも手間と時間をかけ大切に育てられていることに驚きました。今回、りんご農園を訪問させていただいて1個のりんごがとても貴重なものだということに気が付きました。

お忙しい所お時間をいただき、本当にありがとうございました!